人間関係においてとても重要なことを教えてくれる名著「人を動かす」。
この名著にはたくさんの原則が書かれていますが、今回は基本中の基本ともいえる、「人間はどういうものか」をご紹介します。
人間の取扱説明書
人間はこういうものと書かれています。
- 人間は批判されても自分の非を認めない。
- 人間の最も深い衝動は、有用でありたい欲求である。
- 誰でも、自分が欲しいものだけに関心がある。
1.「自分の非を認めない」
さすがに凶悪犯罪を犯した人だったら、話は違うのではないかと思われるでしょうか。
しかし、本の中にでてくる犯罪者(電気イスに送られた人もいた)は、全く反省などしていませんでした。
自分は本当は心優しいんだとか、周りの人を守ってやったのに捕まったとか。。。
人間はそういうものだということがわかれば、おのずと原則が見えてきますね。
原則1:批判や非難で人は変わらない。
批判しても人は変わらないのなら、批判しても意味がないということになります。
本の中では、「死ぬまで恨まれたいなら、取るに足らないことを容赦なく批判しましょう」とありました。^^;
では、批判する代わりにどうするか?
「理解しましょう」です。
相手の行動の理由を考える。
もしかすると、共感の心や許しの気持ち、思いやりも生まれるかもしれません。
2.「人間は有用でありたいという欲求をもっている」
人間にはたくさんの欲求があります。
例えば、健康、食事、性的満足、睡眠、お金などなど。
そして、ほとんどの欲求はたいてい満たされます。
しかし、とても切実な欲求であるにも関わらず、滅多に満たされないものがあるそうです。
「有用でありたいという欲求」です。
原則2:相手が欲しいものを与える。
これは人を動かすための「たったひとつの方法」なのだそうです。
具体的には、次のような行動が紹介されていました。
- 相手を心から評価し、惜しみなく称賛する
- 相手を尊重する気持ちをもつ
- 自分のことばかり考えず、人の長所を考える
「有用でありたい」という欲求を満たすような行動をとらないといけないですね。
3.「誰でも、自分が欲しいものだけに関心がある」
これはわかりやすいですね。
誰でも自分が欲しいものに感心があります。
とすると、他人に影響を与えるひとつだけの方法は、「相手の欲しいものについて話し、それを手に入れる方法を教えること」なのだそうです。
原則3:相手の視点で、相手の問題を解決する。
- 相手に何かをさせたくなったら、「相手にやる気を起こさせるには?」と考える。
- 相手の視点から物事を見る
- 自分の問題ではなく、相手の問題を解決する
- 相手の欲しいものを考える
- 利他的な行動は有利に働く
- 相手の欲しいものと、自分が欲しいものを結びつける
- 叱るよりほめる
徹底的に相手の立場になって考えるということのようです。
そういう利他的な行動は、結局は自分にとって有利に働くのだそうです。
人は、すぐに結果が欲しいあまり、相手に命令だけするようなことをしてしまいがちですが、そういった方法とは全く異なるやり方です。
以上が、人間の取扱説明書の3原則でした。
『人を動かす』にはその他にもたくさんの原則がありますが、上記の内容は基本中の基本ですので、しっかり身につけたいですね!